2000年梓川本流解禁  奈良県北葛城郡 HARUさん


[釣行日]3月3日(金)
[場所]梓川・新島島周辺
[仕掛け]竿:8・1m(G社) 糸:0・5号通し
[エサ]キンパク [釣果]イワナ9匹

待ちに待った、2000年の解禁日である。解禁日当日に成魚放流したヤマメを釣りに行っても仕方がないので、今年の初釣りはイワナを狙いに長野県の梓川へ出かける事にした。

梓川は昨年かなり良い思いをさせてもらった、相性の良い川である。ここは川幅が多少あるために、本流釣り師以外の釣り人が少ない。それが、何よりも気にいっている。

前日は朝の気温がマイナス10度であったが、当日はマイナス2度と暖かくなった。午後からは、気温の上昇が期待できそうである。しかし今年は川の水量が少ないため、毎年狙っているポイントはほとんど浅瀬になってしまっていた。

日ごろ運動不足の体に鞭打って、雪の残る河原を転びながらポイントを探す。苦労したあげくに見つけたのは、瀬脇の淵。石裏の垂水を丹念に攻めるが、お目当てのイワナはいっこうに姿を現わしてくれない。

前日、宿泊先の主人が「今年は2月に雪がかなり降ったので、例年に比べて水温が低い。この2日間で1匹も釣れない人が、何人もいる」と言っていた。その言葉が、脳裏を翳める。朝の9時からすでに2時間経過しているが、未だに1匹も掛からない。気が滅入ってきた。気分転換に早めに昼食を摂り、午後からの釣りに期待する。

正午を過ぎると気温も7度に上がり、良い感じになってきた。午前中攻めたポイントを、再度丹念に探っていく。するとついに、かすかなアタリが目印に出た。5カ月間忘れていた感触である。軽く竿を立てて合わせると、イワナがやっと顔を見せてくれた。きれいなオレンジ色の斑点がある、27cmの天然物だ。

これで初釣りボウズは免れ、肩の荷が下りた。その後20cmから27cmのイワナが、各ポイントごとに2匹ほど釣れた。ようやく、本調子になってきた。

時計を見ると、3時である。梓川のこの周辺は山々に囲まれているので、河原に日が当たるのは朝9時ごろから夕方4時ごろまでだけである。この時間帯を過ぎると日が当たらず、寒くて釣りにならなくなる。私に残されているのは、あと1時間のみ。少し上流のポイントへ移動して、最後の勝負に出る事にした。ここは過去に実績のある、とっておきの場所である。

このポイントは流れがいったん止まって、大きなプール状になっている。渓流竿ではポイントにエサが入らないため、ルアー釣りの人以外は竿を出さない。知る人ぞ知る、隠れた大淵なのだ。

淵へ着くと、案の定誰もいない。雪の上にも、足跡はない。どうやら、私が今年1番に竿を出すようである。目印の下を3mにしてガン玉の2Bを付け、流れ込みが最初に当たる大きな石の裏にエサを入れてみた。もしイワナがいれば、第1投目でアタりが出るはずである。

しかし予想に反して、アタリは出ない。20分ほどしつこく粘るが、やはりアタリは出ない。この淵の1級ポイントでイワナが出ないとは、残念である。時刻も、4時を過ぎた。日も差さなくなり、だんだん寒くなってきた。

仕方なく石の頭を少し攻めてから、納竿する事にした。石の頭の2m前に打ち込み、エサを底まで十分に沈める。と、エサが石の脇を過ぎようとした時、目印が一気に水中へ引き込まれた!

久々に味わう、大物の引きである。8mの本流竿が、大きな弧を描いている。渓流竿なら、一発で糸を切られてしまうであろう。だが、サクラマス対応のWフレックスは今までに何度も本流での実績があるので、安心して対応できる。

5分ほど魚を遊ばせ、十分に弱った事を確認してタモに取り込んだ。やり取りの際に「尺は超えている」とは思っていたが、上がってきたのは45cmの雄のイワナ!!今までの記録を更新する大物である。

今回は、数はあまり出なかった。しかし久々に大物を釣り上げ、初釣りを心から堪能する事ができた。


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